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お札の原料になる?お花ってどんなの?

樹に咲く花
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春を告げる可憐な花、ミツマタの秘密

春の訪れを静かに告げるように、枝の先端に淡い黄色の花を咲かせるミツマタ。

その和名の由来は、枝が必ず三つに分かれるというユニークな特徴から来ています。

まるで幾何学模様を描くかのようなその姿は、自然の神秘を感じさせます。

しかし、ミツマタの魅力は美しい見た目だけにとどまりません。

実は私たちの生活に欠かせない、あるモノの原料として古くから重宝されてきたのです。

それは一体何でしょうか?

今回は、そんなミツマタの意外な一面に迫り、その歴史や文化、そして知られざるエピソードをご紹介します。

ミツマタ(三椏、三枝、三又)とは

ジンチョウゲ科のミツマタ属

冬になれば葉を落とす落葉性の低木

3月から4月ごろにかけて、三つ叉(また)に分かれた枝の先に黄色い花を咲かせる。

この、花の時期には 葉っぱは有りません。

葉っぱの無い枝に、白いもふもふの蕾が付きます。

岐阜県大垣市上石津町一之瀬、牧田川の支流にて

ミツマタ:紙幣だけじゃない!意外なあの製品にも使われています

ミツマタと聞いて、何を思い浮かべるでしょうか?おそらく「紙幣の原料」と答える方が多いかもしれません。

確かに、その丈夫でしなやかな繊維は、日本の紙幣の品質を支える重要な役割を担っています。

しかし、ミツマタの利用は紙幣だけに留まりません。

実は、高級和紙の原料としても、ミツマタは高い評価を得ています。

その繊維は、光沢があり、美しく、そして丈夫なことから、書画や文化財の修復にも用いられています。

さらに、近年では、その通気性や吸湿性に注目が集まり、衣料品や壁紙などの分野でも活用され始めています。

ミツマタと和紙:1300年の時を超えて受け継がれる匠の技

ミツマタが和紙の原料として使われ始めたのは、今から約1300年前の奈良時代と言われています。

その丈夫さから、重要な文書や経典などを記すための紙として重宝されました。

ミツマタの繊維は、他の植物に比べて長いため、美しい紙肌を作り出すことができるとされています。また、その繊維は害虫にも強く、長期保存にも適しているため、貴重な文化財を守る役割も担っています。

現代でも、伝統的な製法を守りながら、ミツマタを使った和紙作りを行う工房が日本各地に存在します。

日本の紙幣の秘密!なぜミツマタが使われているの?

日本の紙幣は、その精巧なデザインと技術の高さで世界的に知られていますが、実はその丈夫さにも秘密があります。その秘密を支えているのが、ミツマタです。

ミツマタの繊維は、楮(こうぞ)や雁皮(がんぴ)といった他の和紙原料と比べて、特に強く、破れにくいという特徴があります。

そのため、繰り返し折り曲げても劣化しにくく、長期間使用できる紙幣の製造に適しているのです。

また、ミツマタの繊維は、水にも強いため、汗や水濡れによる破損を防ぐ効果も期待できます。

幻のミツマタを求めて:国内有数の産地で見つけた伝統と情熱

かつては日本各地の山野に見られたミツマタですが、近年では需要の変化や環境の変化などにより、その数が減少しています。

しかし、そんな中でも、伝統的な栽培方法を守りながら、高品質なミツマタを生産し続けている地域があります。

険しい山道を登り、太陽の光をたっぷり浴びて育ったミツマタは、力強く、美しい繊維質を持っています。

産地では、収穫から加工、そして製品化まで、地域の職人たちが一丸となって、伝統の技を守り続けています。

白く咲く花もあるのですね!

これは、岐阜公園の所にある「水の資料館(旧鏡岩水源地エンジン室)」にて

球形に綺麗に咲き揃っていますが、白色の花が目立ちます。

赤、黄、オレンジ…!?知られざるミツマタの世界!

一般的にミツマタの花は淡い黄色ですが、実は、赤色やオレンジ色の花を咲かせる品種も存在します。これらの品種は、観賞用として楽しまれており、その鮮やかな花色は、春の庭を華やかに彩ります。

また、花の形も品種によって異なり、丸みを帯びたものや、細長いものなど、個性豊かな姿を楽しむことができます。

ミツマタは、その美しさと実用性を兼ね備えた、魅力あふれる植物です。

伊吹山の麓にある大久保地区の「長尾護国寺」へ、セルブンソウを見に行った時の状態です。

2024/2/4撮影

まとめ

今回は、ミツマタの魅力について、その意外な一面をご紹介しました。

私たちの生活に欠かせない存在でありながら、普段はあまり意識することのないミツマタ。

もし、春の訪れを感じたら、可憐な花を咲かせるミツマタの姿を思い浮かべてみてください。

そして、その先に広がる奥深い世界に触れてみてはいかがでしょうか?

2024/4/27 簗谷山へ行く途中の小川峠にて

時期が遅かったですが、お花も少し残っていましたが、葉っぱが出てきていました。

この姿も可愛いですね。

普段あまり見かけないお花ですが、探すと以外にも多く見られる所があります。

都会の公園にも有ったりします。

例えば、名城公園 フラワープラザにも咲いています。緋寒桜が咲く3月頃に、訪れてみて下さい。

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