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黄色の輝き!春の訪れを告げるネコノメソウの魅力

山野草
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早春、まだ他の花が少ない季節に、小さくても鮮やかな黄色の花を咲かせる植物があります。

名前の由来は、実の形が猫の目に似ていることから、「ネコノメソウ」。

今回は、そんな可愛らしい名前と裏腹に、厳しい環境でも力強く花を咲かせるネコノメソウの魅力に迫ります。

一体どんな場所で出会えるのか、その生態や花言葉から、春の妖精とも呼ばれるネコノメソウの秘密を紐解いていきましょう。

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基本情報

ネコノメソウ(猫の目草)

  • 分類:ユキノシタ科ネコノメソウ属
  • 別名: 特になし

ネコノメソウの特徴

  • 花の特徴: 直径5~8mm程度の小さな花。花弁はなく、花びらのように見えるのは萼片。鮮やかな黄色で、4枚の花弁が十字型に開く。
  • 葉の特徴: 対生で、形は卵形~広卵形。葉の縁には浅い切れ込みがあり、色は緑色~黄緑色。
  • 実の特徴: 花が終わると、実が猫の目のように見えることから「ネコノメソウ」と名付けられた。
  • 開花時期: 3~5月
  • 分布: 日本全国の山地や渓流沿いなど、湿り気のある場所に自生。
  • 好む環境: 日陰で湿り気のある場所を好む。

ネコノメソウの花言葉

小さな花に秘められた想いとは?

小さく可憐な花を咲かせるネコノメソウ。その花言葉には、一体どんな意味が込められているのでしょうか?

「謙虚」「誠実」「気移り」

早春、他の花々に先駆けてひっそりと咲く姿は、まさに「謙虚」という言葉がぴったり。

また、「誠実」は、小さくても力強く花を咲かせる姿に由来すると言われています。

一方で、「気まぐれ」は、日当たりや湿度の変化によって花の色や形が変わりやすいことに由来するようです。

ヤマネコノメソウ(山猫の目草)

水辺が好きなようです。

萼は4裂し、萼裂片は緑色、基部は少し黄色になり平開する。雄しべ8個。

このような、苔の生えた岩が好きみたいです。

類似のネコノメソウは茎葉が対生し、雄しべ4個。

ヤマネコノメソウは、茎葉は互生です。

背丈も大きく、目立ちます。

この種類が、一番沢山生えています。

タチネコノメソウ(立猫の目草)

丸い鋸歯が、猫の手のようで可愛い。

タチネコノメソウ(立猫の目草)

山地渓流畔に生育するネコノメソウ属の中でも開花期は早い。

ツルネコノメソウに似ているが、タチネコノメソウには地上性の走出枝は無い。

日本固有種。山間の林内、林縁の沢沿いの水湿地に生育する。

花茎はほぼ無毛で、下部は紅褐色をおび、茎葉は互生する。

花茎は上部で2岐し、その後2出集散花序となる。
渓流に沿ってある岩壁を地下水が濡らすような場所で最もよく眼にする。

葯は8個で黄色。萼から飛び出ない。萼裂片は平開する。

コガネネコノメソウ(黄金猫の目草)

もの凄く小さいです。

かたまって沢山咲いていたので、見つけられました。

山地の沢沿いの湿った場所でも、水辺より上の林床に居ました。

平開せず、開花時に四角形に見える。
雄しべは8個、萼から突き出ない。葯も黄色。

(トウノウネコノメは雄しべが萼から突き出る)

葉は対生します。

シロバナネコノメソウ(白花猫の目草)

コガネネコノメソウの中に、2株だけ居ました!

こちらは全開でした!

葉っぱに、白いヒゲがちょろっとあるのですね。

両性の花です。雄しべは8個で萼より長い。赤色が美しいです。

こちらは、半開き状態。

日本固有種
花弁に見えるのは、実は萼裂片です。

背丈も低いです。

周りの苔類からも、小ささが分かると思います。

シロバナネコノメソウは、ハナネコノメ、キバナハナネコノメの母種といわれています。
ハナネコノメの花粉は黄色なのに対し、シロバナネコノメソウの花粉は白色です。

ボタンネコノメソウ(牡丹猫の目草)

沢の下流域の林道わきに現れたぼは、ボタンネコノメソウ(牡丹猫の目草)

本州(岐阜県以西の日本海側)の谷間の湿地に生える。

大きめの明るい葉っぱなので、気にして見ていると発見できます。

萼裂片4個は直立して暗赤褐色。

雄しべは8個では萼片より短く、葯は暗紅紫色。

渓流というより、里に居る感じです。

1. 【春の訪れを告げる使者】早春の湿地を彩る黄色い花

春の訪れを感じさせる花は数多くありますが、その中でもひっそりと咲くネコノメソウは、早春の湿地を彩る代表的な植物と言えるでしょう。

例えば、まだ雪が残るような山間部の渓流沿いでは、いち早く春の訪れを告げるかのように鮮やかな黄色の花を咲かせます。

他の花が少ない時期だからこそ、その小さくても力強い姿は、見る人の心を和ませてくれるのではないでしょうか。

2. 【個性的な植物たちとの出会い】湿地帯に広がる小さな楽園

湿地帯は、多種多様な植物が生育する、まさに生物多様性の宝庫と言えるでしょう。

ネコノメソウも、そんな個性的な植物たちと共存しながら、湿った環境を好んで生育しています。

例えば、ミズバショウやリュウキンカなど、湿地帯を代表する植物たちと、同じような環境で見かけることも少なくありません。

普段はなかなか足を踏み入れることのない湿地帯ですが、ネコノメソウを目印に、足を運んでみてはいかがでしょうか?

3. 【その姿はまさに自然の芸術】多種多様なネコノメソウの世界

一口にネコノメソウと言っても、その種類は多岐に渡ります。

地域による変種や交雑種もあり、明解に区別することは難しいです。

日本だけでも約30種類が確認されており、花の色や形、葉の形など、地域や環境によって様々な姿を見せてくれます。

例えば、萼片が黄緑色のヨゴレネコノメソウや、赤みを帯びた花を咲かせるハナネコノメなど、その個性的な姿は、まさに自然の芸術と言えるでしょう。

図鑑片手に、色々なネコノメソウを探してみるのも面白いかもしれません。

まとめ|春の妖精を探しに出かけよう!

これだけの種類のネコノメソウを、同じ沢で見ることができ嬉しいです。

小さくても力強く、個性豊かな魅力を持つネコノメソウ。

今年の春は、足元の小さな輝きにも目を向けて、自然の神秘を感じてみませんか?

きっと、心温まる出会いを与えてくれるはずです。

2023/3/25 岐阜県 養老山脈北西部 川東林道-佐古沙谷(牧田川支流)にて

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