街中でよく見かける華やかな西洋アジサイとは異なる、日本の山奥にひっそりと咲く美しさを持つアジサイ。
蕾はまるで真珠のように丸く、それが少しずつ開いていく様子は、まるで宝石箱を開ける瞬間のワクワクを感じさせます。それが「タマアジサイ」です。
通常のアジサイとは一味違った個性を持ち、美しい風景と感動を私たちに提供してくれます。
この記事では、タマアジサイの特徴やその魅力をたっぷりとお届けします。
アジサイファンはもちろん、植物に興味を持つすべての方にこそ知っていただきたいこの花の秘密。
しかし花を楽しむだけではなく、この知識が増えることで、さらなる植物への興味が広がることでしょう。
そんな奥深い魅力を持つタマアジサイを一目見れば、その魅力の虜になること間違いなし。
さあ、一緒にこの魅惑の花の世界に足を踏み入れましょう!

基本情報:タマアジサイはアジサイ属ではない!?
タマアジサイ(玉紫陽花)
分類:アジサイ科、バイカアマチャ属
アジサイの仲間には アジサイ 、 ガクアジサイ 、 コアジサイ 、 ヤマアジサイ 、
ツルアジサイ 、 カシワバアジサイ 、 エゾアジサイ などがあるが
厳密には系統が異なり、タマアジサイの近縁種はない。
参照文献
植物研究雑誌/91 巻 (2016) 6 号 p. 345-350
「旧アジサイ属の再分類と学名提唱」
大場秀章さま, 秋山 忍さま
つぼみが丸い形をしていることからの名前

花、葉、実の特徴、分布と生育環境
- 花の特徴: タマアジサイは、その名の通り、球状の花が特徴的です。花序はしっかりとし、中心部には小さな花が集まり、外側を大きな飾り花が取り囲む独特の形状をしています。
- 葉の特徴: 葉は広くて厚みがあり、光沢のある緑色をしており、目を惹きます。植物全体としてバランスが良く、視覚的な調和も取れています。
- 実の特徴: 開花後は球状の種が形成され、種全体がしっかりとした丸い形を保ちます。
- 分布: 日本国内の特定地域において、自然の風景の一部を形成しています。具体的な地域については調査中ですが、山地や湿気の多い地域で見つけることができます。
- 好む環境: 日当たりが良く、湿度が高い場所を特に好みます。それゆえ、雨が多い地域ではその鮮やかな花を存分に楽しむことができます。
開花時期と場所
タマアジサイは、7月から9月にかけて、ガクアジサイよりも1か月ほど遅れるて開花期を迎えます。
本州の福島県より西、四国、九州に分布し、湿り気のある山地の林縁や沢沿いを好みます。
結構、急な斜面に居る印象です。

垂直のコンクリート壁面に咲いています。
2024/8/18 岐阜県関市上之保「下呂関トンネル」西
特徴的な花
名前の由来にもなっている丸い蕾が最大の特徴です。
蕾を包む苞葉と呼ばれる葉が剥がれ落ちると、中から淡い青色の花が現れます。
この丸い姿が、他のアジサイとの見分けるポイントです。
花が咲いてしまうと、ヤマアジサイやガクアジサイにそっくりで、見分けられません。
他のアジサイに比べて開花期間が長く、蕾から満開、そして花が終わるまでの変化を楽しめるのも魅力です。

タマアジサイの蕾。
葉の特徴
葉は大きく、縁にはギザギザとした鋸歯があります。
表面は濃い緑色で、葉脈に沿って凹凸が目立ちます。
葉が大きいことに加え、枝が乱立し樹形が揃いにくいため、庭木には好んで使われないです。
葉っぱの虫食いも目立ちます。
よほど美味しい葉っぱなのでしょう。
虫に好かれる葉っぱですが、人が食すのは控えた方が良いようです。
まだ詳しく解明されていませんが、アジサイの葉っぱは食べてはいけません。

花を観賞するときは、毛虫に注意してください!
実の特徴
花が終わると、小さな果実をつけます。
果実は熟すと茶色くなり、中には細かい種がたくさん入っています。

タマアジサイの魅惑的な花言葉
タマアジサイの花言葉は、「華やかさ」、「美しい女性」です。
花の色が変化していく様からでしょうか。
「あなたは冷たい」というのもあります。
これは、半日陰の涼しいところ、沢沿いの水のそばに咲くことからでしょう。
冷たいと言うよりは、涼し気な感じを受けます。

まるで宝石!タマアジサイのつぼみの秘密
タマアジサイ最大の特徴といえば、やはりその丸いつぼみでしょう。
まるで真珠のような、あるいは宝石箱を開ける瞬間を思わせるような、神秘的な魅力があります。
このつぼみは、実際には苞葉と呼ばれる葉が、開花前の花を包み込むようにして形作られています。
そして、時が来ると苞葉はまるでカーテンを開けるようにゆっくりと開き、中から美しい花を咲かせるのです。
丸い玉状のツボミの中に、花を構成する全てのパーツが入っているので驚き!です。
開く過程を観察するのも、楽しみの一つです。




遅い時期に見頃を迎える青い妖精
多くのアジサイが梅雨の時期に見頃を迎える一方で、タマアジサイは少し遅れて7月から9月にかけて開花します。
そのため、他のアジサイとは異なる場所で、ひっそりと咲く姿を見ることができます。
山歩きなどで夏の山道を歩いていると、ひょっこりと青いタマアジサイに出会えるかもしれません。
一度には咲かず、順次咲くので ず~と咲いている気がします。
長い期間、お花を楽しめます。

日本の山々にひっそりと佇む
タマアジサイは、日本の本州(福島県より西)、四国、九州に分布しており、湿り気のある山地の林縁や沢沿いなどで見ることができます。
タマアジサイは日本固有の植物であり、私たちの自然環境の豊かさを象徴する存在です。
その独特の球状の蕾は、まるで森の中に咲く宝石のよう。
日本の山野に潜むこの美しい花は、私たちの文化や芸術にも深い影響を与えてきました。
例えば、タマアジサイの優雅な姿は、古くから日本画の題材として愛されてきました。
その繊細な美しさは、日本人の美意識と深く結びついています。また、園芸品種としても人気が高く、日本の庭園や公園で見かけることも多いでしょう。

タマアジサイの種類
・タマアジサイ ギョクダンカ(玉紫陽花 玉段花)(ヤエノギョクダンカ)
・ラセイタタマアジサイ(羅背板玉紫陽花)
伊豆諸島に見られる品種
・ヨウラクタマアジサイ(瓔珞玉紫陽花)
大島(伊豆諸島)に見られる品種
・ミハラココノエタマアジサイ(三原九重玉アジサイ
つぼみの時期が長く、げんこつの形から開くまで2ヶ月はかかる。
・テマリタマアジサイ
丹沢山(神奈川)の周辺に見られる品種で、名前のとおり花が手鞠状になる。
・ヒマラヤタマアジサイ(手毬咲玉紫陽花)
ヒマラヤ及び中国西部等を原産とする亜種
タマアジサイの存在は、日本の自然の豊かさを物語るだけでなく、私たちの文化的アイデンティティの一部としても重要な意味を持っています。
この美しい花を通じて、私たちは日本の自然の素晴らしさを再認識し、その保護の重要性を考えるきっかけを得ることができるのです。
西洋アジサイのように華やかではありませんが、日本の静かな自然の中で、楚々と咲く姿は、奥ゆかしく、見る人の心を和ませてくれます。

真ん中の細かいのが、実になっています。
この中に、1mm以下の種が入っています。


「四季を彩る芸術家:タマアジサイの花色変化の神秘」
タマアジサイの最大の魅力の一つは、時間とともに変化する花の色です。
この特徴は、まるで自然が織りなす芸術作品のようだと言えるでしょう。
タマアジサイの花は、最初淡い緑色の蕾から咲き始めます。
その中から薄紫色の細かい花と、その周りを飾る白い花びらが可愛いです。
そして徐々に色が移り変わっていきます。
この色の変化は、まるで四季の移ろいを表現しているかのよう。
春の新緑、夏の白い陽光、秋の紅葉を想起させます。

まとめ:タマアジサイの魅力を発見しよう!
今回は、タマアジサイの特徴や魅力について詳しく解説しました。
丸いつぼみや、他のアジサイとは異なる開花時期、そして奥ゆかしい花言葉など、タマアジサイには独自の魅力がたくさん詰まっています。
今年の夏は、ぜひ山に出かけて、タマアジサイの可憐な姿を直接見に行ってみてください。
