夜空に浮かぶ満月には、1月の「ウルフムーン」、2月の「スノームーン」、6月の「ストロベリームーン」など、月ごとにさまざまな呼び名があります。
こうした名前の多くは、北米の先住民文化や季節の変化、動植物、狩猟、収穫などと結びつけて紹介されてきました。
ただし、すべてのネイティブアメリカンが同じ名前を使っていたわけではありません。地域や部族によって異なる呼び名が存在し、現在広く知られている名称は、それらの伝統的な呼称が暦などを通して広まったものです。
まずは、1月から12月までの代表的な満月の呼び名を一覧で見てみましょう。
- 1月〜12月の満月の呼び名一覧
- 満月の呼び名は誰が決めた?ネイティブアメリカンとの関係
- ウルフムーン(1月)Wolf Moon
- スノームーン(2月)Snow Moon
- ワームムーン(3月)Worm Moon
- ピンクムーン(4月)Pink Moon
- フラワームーン(5月)Flower Moon
- ストロベリームーン(6月)Strawberry Moon
- バックムーン(7月)Buck Moon
- スタージョンムーン(8月)Sturgeon Moon
- ハーベストムーン(9月頃)Harvest Moon
- ハンターズムーン(10月頃)Hunter’s Moon
- ビーバームーン(11月)Beaver Moon
- コールドムーン(12月)Cold Moon
- ウルフムーンやピンクムーンは正式名称なの?
- 満月の名前は月の色を表しているわけではない
- スーパームーン・ブルームーンとの違い
- 日本にも月の呼び名はある?
- 満月の呼び名についてよくある質問
- まとめ
1月〜12月の満月の呼び名一覧

| 月 | 満月の呼び名 | 英語名 | 主な由来 |
|---|---|---|---|
| 1月 | ウルフムーン | Wolf Moon | 冬に聞こえるオオカミの遠吠え |
| 2月 | スノームーン | Snow Moon | 雪の多い季節 |
| 3月 | ワームムーン | Worm Moon | 春の訪れと地面の変化 |
| 4月 | ピンクムーン | Pink Moon | 春に咲くピンク色の花 |
| 5月 | フラワームーン | Flower Moon | 多くの花が咲く季節 |
| 6月 | ストロベリームーン | Strawberry Moon | イチゴの収穫時期 |
| 7月 | バックムーン | Buck Moon | 牡鹿の角が成長する時期 |
| 8月 | スタージョンムーン | Sturgeon Moon | チョウザメが獲れやすい季節 |
| 9月頃 | ハーベストムーン | Harvest Moon | 秋の収穫時期 |
| 10月頃 | ハンターズムーン | Hunter’s Moon | 狩猟に適した季節 |
| 11月 | ビーバームーン | Beaver Moon | 冬を前にしたビーバーの活動 |
| 12月 | コールドムーン | Cold Moon | 本格的な寒さの到来 |
「ピンクムーン」や「ストロベリームーン」という名前を見ると、月そのものがピンク色や赤色になるように思えますが、基本的には月の色を表した名前ではありません。
その季節に見られる植物や動物、人々の暮らしなどが名前の由来になっています。
満月の呼び名は誰が決めた?ネイティブアメリカンとの関係
ネイティブアメリカンをはじめとする北米の先住民の人々は、自然の変化と深く結びついた暮らしを送っていました。
現在のようなカレンダーが一般的ではなかった時代には、季節の移り変わりを知る手がかりとして、月の満ち欠けや動物、植物、天候などの変化が重要な役割を果たしていました。
そのため、満月にも「雪が多い時期」「花が咲く時期」「イチゴを収穫する時期」「狩猟に適した時期」といった、その季節を象徴する名前が付けられていきました。
ただし、「ネイティブアメリカンの12か月の満月名」という一つの統一された名称体系が存在していたわけではありません。
北米には数多くの部族や文化があり、暮らしている地域や自然環境も異なります。そのため、同じ月であっても別の呼び名が使われることがあります。
現在よく知られているウルフムーンやスノームーンなどは、こうした複数の伝統的な名称が暦などを通じて広まったものと考えると分かりやすいでしょう。
ウルフムーン(1月)Wolf Moon

1月の満月は「ウルフムーン(Wolf Moon)」と呼ばれます。
名前の由来
ウルフは英語で「オオカミ」を意味します。
真冬の厳しい寒さの中、オオカミの遠吠えが聞こえる季節であることから、この名前で呼ばれるようになったとされています。
かつては「食べ物が少なく、空腹のオオカミが鳴いていたため」と説明されることもありましたが、オオカミは仲間とのコミュニケーションや縄張りの確認など、さまざまな理由で遠吠えをします。
そのため、冬の自然を象徴する名称の一つとして捉えるのがよいでしょう。
観測するときのポイント
冬は空気が澄みやすいため、満月がくっきり見えることがあります。
ただし夜間は非常に冷え込むため、屋外で観測する場合は十分な防寒対策をして楽しみましょう。
スノームーン(2月)Snow Moon
2月の満月は「スノームーン(Snow Moon)」と呼ばれます。
名前の由来
Snowは「雪」という意味です。
北米では2月頃に雪が多くなる地域があることから、雪に覆われる季節を表す名称としてスノームーンと呼ばれてきました。
自然環境の厳しさとともに、春を待つ季節を象徴する満月ともいえます。
観測するときのポイント
2月も冬の澄んだ夜空で月を観測しやすい季節です。
満月は日没頃に東の空から昇り、時間がたつにつれて南の空へ移動し、明け方には西へ沈んでいきます。
観測する時間によって位置が変わるため、空が広く見える場所がおすすめです。
ワームムーン(3月)Worm Moon

3月の満月は「ワームムーン(Worm Moon)」と呼ばれます。
名前の由来
Wormは「虫」や「ミミズ」などを意味する言葉です。
春が近づき、凍っていた地面がゆるみ始める季節の変化と結びつけられています。
冬の終わりと春の訪れを感じさせる名前です。
自然界では植物の芽吹きや動物の活動も徐々に活発になり、生命が再び動き始める季節でもあります。
観測するときのポイント
3月は日中と夜の寒暖差が大きい時期です。
春らしい日でも夜になると冷え込むことがあるため、満月観測をする場合は羽織るものを用意しておくと安心です。
ピンクムーン(4月)Pink Moon
4月の満月は「ピンクムーン(Pink Moon)」と呼ばれます。
名前の由来
ピンクムーンという名前は、春に咲くピンク色の花に由来するとされています。
冬が終わり、草花が一斉に芽吹く季節を象徴する満月です。
春の始まりや新しい生命を感じさせる名前として人気があります。
ピンク色の月になるわけではない
「ピンクムーン」という名前から、満月がピンク色に染まると思う方もいるかもしれません。
しかし、名前の由来は植物であり、通常の満月そのものがピンク色になるという意味ではありません。
月が赤やオレンジ色に見えることがありますが、それは月が地平線に近い位置にあるときの大気の影響など、別の理由によるものです。
フラワームーン(5月)Flower Moon

5月の満月は「フラワームーン(Flower Moon)」と呼ばれます。
名前の由来
Flowerは「花」という意味です。
春から初夏にかけて、さまざまな花が咲き誇る季節であることから付けられた名前です。
寒い冬を越えた自然が活気を取り戻し、植物が成長していく様子を表しています。
観測するときのポイント
5月は真冬ほど寒くなく、比較的屋外で月を観察しやすい時期です。
街明かりが少なく、東から南の空が開けた場所を選ぶと、満月をより楽しみやすくなります。
ストロベリームーン(6月)Strawberry Moon
6月の満月は「ストロベリームーン(Strawberry Moon)」と呼ばれます。
名前の由来
名前の由来はイチゴの収穫時期です。
北米の一部地域では、この季節になると野生のイチゴが実り、収穫の時期を迎えます。
そのため、季節を知らせる目印としてストロベリームーンという名前が使われてきました。
赤い月になるわけではない
ストロベリームーンも、月そのものがイチゴのような赤色になるという意味ではありません。
ただし、日本では6月頃の満月は空の低い位置を通ることがあり、大気の影響によって黄色やオレンジ、赤みを帯びて見える場合があります。
「ストロベリームーンだから赤い」のではなく、見える位置や大気の状態によるものです。
バックムーン(7月)Buck Moon

7月の満月は「バックムーン(Buck Moon)」と呼ばれます。
名前の由来
Buckは「牡鹿」を意味します。
この時期は牡鹿の新しい角が成長していく季節であることから、バックムーンという名前が付けられたとされています。
毎年生え変わる鹿の角は、自然の成長や生命の循環を感じさせます。
観測するときのポイント
7月は湿度が高く、地域によっては梅雨や雲の影響を受けることがあります。
晴れ間があれば、夏の夜空に浮かぶ満月を楽しめます。
夜間でも暑い日があるため、観測時には水分補給も忘れないようにしましょう。
スタージョンムーン(8月)Sturgeon Moon
8月の満月は「スタージョンムーン(Sturgeon Moon)」と呼ばれます。
名前の由来
Sturgeonとは「チョウザメ」のことです。
北米の五大湖などでチョウザメが獲れやすい時期だったことから、この名前が使われるようになったとされています。
魚が重要な食料だった地域では、季節と漁のタイミングを知ることは暮らしに直結する重要な情報でした。
観測するときのポイント
8月は比較的暖かい夜が多いため、屋外で満月を観察しやすい季節です。
ただし、夜間でも気温や湿度が高い日があります。
長時間観測するときは暑さ対策をして楽しみましょう。
ハーベストムーン(9月頃)Harvest Moon

秋を代表する満月として知られているのが「ハーベストムーン(Harvest Moon)」です。
名前の由来
Harvestは「収穫」を意味します。
秋の収穫期に現れる満月で、かつて農作業をする人々にとって、日没後も明るく地上を照らしてくれる月は重要な存在でした。
そのことから「収穫の月」と呼ばれています。
ハーベストムーンは必ず9月とは限らない
ハーベストムーンは「9月の満月」と紹介されることが多いですが、厳密には秋分の日に最も近い満月を指します。
そのため、年によっては10月の満月がハーベストムーンになる場合があります。
1月から12月までの満月名を覚えるときには9月として紹介されることが多いものの、この点は知っておくとよいでしょう。
ハンターズムーン(10月頃)Hunter’s Moon
ハーベストムーンの次に現れる満月は「ハンターズムーン(Hunter’s Moon)」と呼ばれます。
名前の由来
Hunterは「狩人」という意味です。
秋の収穫が終わったあと、冬に備えて狩猟を行う季節と結びつけられています。
収穫後の開けた土地や明るい月夜は、狩猟の時期を象徴するものだったと考えられています。
ハーベストムーンとの関係
ハンターズムーンは、一般的にハーベストムーンの次に訪れる満月を指します。
そのため、ハーベストムーンが10月になった場合には、ハンターズムーンの時期も通常イメージされる月からずれることがあります。
単純に「10月だから必ずハンターズムーン」というより、ハーベストムーンとの関係で覚えると分かりやすいでしょう。
ビーバームーン(11月)Beaver Moon

11月の満月は「ビーバームーン(Beaver Moon)」と呼ばれます。
名前の由来
この時期は冬を前にビーバーが巣の準備を進める季節であることなどから、ビーバームーンと呼ばれてきました。
冬の到来を前に、人々にとっても寒さへの備えが必要になる季節です。
そのため、ビーバームーンは冬支度を連想させる名前でもあります。
観測するときのポイント
11月になると夜の時間が長くなり、満月を観測できる時間も長く感じられます。
一方で気温が大きく下がるため、屋外では暖かい服装で観測しましょう。
コールドムーン(12月)Cold Moon
12月の満月は「コールドムーン(Cold Moon)」と呼ばれます。
名前の由来
Coldは「寒い」という意味です。
本格的な冬を迎え、寒さが厳しくなる時期をそのまま表した分かりやすい名前です。
1年の最後に現れる満月でもあり、冬の深まりを感じさせます。
観測するときのポイント
12月は日が短く夜が長いため、満月を眺められる時間も比較的長くなります。
空気が澄んでいれば美しい月を観測できますが、防寒対策はしっかり行いましょう。
ウルフムーンやピンクムーンは正式名称なの?

ウルフムーンやピンクムーン、ストロベリームーンといった名前は広く知られていますが、「満月」「新月」「上弦の月」といった天文学的な月の満ち欠けの名称とは性質が異なります。
満月とは、地球から見て月の表面がほぼ全面明るく見える状態を指します。
一方、ウルフムーン、ピンクムーン、ストロベリームーン、ビーバームーンなどは、季節や伝統に由来する呼び名です。
そのため、「天文学上の12種類の正式な満月名」というより、文化や季節に由来する伝統的なニックネームとして理解すると分かりやすいでしょう。
また、部族や地域によって違う名前が使われてきたため、「1月は必ずウルフムーンだけ」と決まっているわけでもありません。
満月の名前は月の色を表しているわけではない
満月の呼び名を見ていると、色を連想する名前がいくつかあります。
特に「ピンクムーン」「ストロベリームーン」「ブルームーン」などは、実際にその色の月が見られると思われやすい名前です。
しかし、基本的には名前と実際の月の色は別のものです。
ピンクムーンは春に咲く花に由来し、ストロベリームーンはイチゴの収穫時期に由来します。
ブルームーンについても、通常「青色の月」という意味で使われているわけではありません。
月が赤やオレンジ色に見えることはありますが、多くの場合、月が地平線近くにあることで光が大気を長く通過するために起こります。
月の名前を「色」ではなく「季節の風景」として見ると、それぞれの由来がより理解しやすくなります。
スーパームーン・ブルームーンとの違い

ウルフムーンやスノームーンなどは、主に季節に関連した満月の呼び名です。
一方で、スーパームーンやブルームーンは少し意味が異なります。
スーパームーン
スーパームーンは、満月の時期と月が地球に比較的近づく時期が重なり、通常より大きく見える満月を表すときによく使われる呼び名です。
一般向けには広く使われていますが、これも厳密な天文学上の正式名称というわけではありません。
ブルームーン
ブルームーンには、一般によく知られている定義が複数あります。
たとえば、同じ暦月の中に2回満月がある場合、その2回目の満月をブルームーンと呼ぶことがあります。
また、季節の区切りの中で満月が4回ある場合、そのうち3回目をブルームーンとする伝統的な定義もあります。
いずれの場合も、月そのものが青く見えることを意味しているわけではありません。
このように、ウルフムーンなどは季節や文化に由来する名前、スーパームーンは月と地球の距離などに関連して使われる呼び名、ブルームーンは満月が現れる回数や暦に関連した呼び名と分けて考えると理解しやすくなります。
日本にも月の呼び名はある?
日本にも昔から月にまつわる美しい呼び名が数多く存在します。
ただし、ウルフムーンやストロベリームーンのように「1月の満月」「6月の満月」という形で名前を付ける文化とは少し異なります。
日本では、月齢や月が見える時刻、旧暦などと結びついた呼び名が多く使われてきました。
三日月
三日月は、細い弓のような形に見える月です。
「三日月」という言葉は現在でも日常的に使われています。
三日月は、細い弓のような形に見える月です。
「三日月」という言葉は現在でも日常的に使われています。
三日月が見える時間帯や方角、形が変わる理由について詳しく知りたい方は、三日月の意味や特徴を詳しく解説した記事もあわせてご覧ください。
十三夜
十三夜は、旧暦の十三日頃に見える月を指します。
特に旧暦9月13日の月を愛でる習慣が知られています。
十五夜だけではなく、十三夜も日本の月見文化を代表する存在です。
十五夜
十五夜は旧暦15日の夜を指します。
特に旧暦8月15日の月は「中秋の名月」として親しまれ、月見団子やススキを供えて月を楽しむ習慣があります。
なお、「十五夜」と「天文学上の満月」が必ず完全に同じ日になるとは限りません。
十六夜
十五夜の翌日の月は「十六夜(いざよい)」と呼ばれます。
十五夜より少し遅れて月が昇ってくる様子を、「ためらう」「なかなか進まない」という意味を持つ「いざよう」に重ねた、美しい日本語です。
日本の月の呼び名と北米由来の満月名の違い
北米由来として広まっている満月名は、動植物や季節、人々の暮らしを表したものが多いのが特徴です。
一方、日本では、三日月、十三夜、十五夜、十六夜、立待月、居待月、寝待月など、月齢や月の出を待つ人々の様子まで表現した繊細な名前が数多く残されています。
それぞれの文化によって月の見方が異なるところも興味深いポイントです。
満月の呼び名についてよくある質問

満月の名前は毎年同じ?
ウルフムーンやスノームーンなど、月ごとに紹介される基本的な呼び名は毎年ほぼ同じです。
ただし、ハーベストムーンやハンターズムーンは秋分との関係で月がずれる場合があります。
また、地域や文化によって別の名称が使われることもあります。
満月は1年に12回だけ?
必ずしも12回とは限りません。
満月から次の満月までは約29.5日のため、暦とのずれによって、1年の中に13回満月が現れる年があります。
そのため、同じ月に2回満月が現れることもあります。
ハーベストムーンは必ず9月?
必ず9月とは限りません。
ハーベストムーンは秋分に最も近い満月を指すため、年によっては10月になることがあります。
ピンクムーンは本当にピンク色?
通常、ピンク色になるわけではありません。
春に咲くピンク色の植物に由来する名称です。
実際の月の色は、大気の状態や月の高度などによって黄色やオレンジ、赤色に見えることがあります。
日本独自の満月名はある?
日本では「十五夜」「十三夜」など、月齢や旧暦と結びついた呼び名が数多くあります。
北米由来の満月名とは文化的な背景が異なりますが、日本にも古くから月を楽しみ、名前を付ける文化があります。
まとめ
1月から12月までの満月には、それぞれ季節を感じさせる代表的な呼び名があります。
1月はウルフムーン、2月はスノームーン、3月はワームムーン、4月はピンクムーン、5月はフラワームーン、6月はストロベリームーン、7月はバックムーン、8月はスタージョンムーン、秋にはハーベストムーンやハンターズムーン、11月はビーバームーン、12月はコールドムーンと呼ばれます。
これらの名称には、植物や動物、雪、収穫、狩猟といった自然の変化や人々の暮らしが反映されています。
一方で、すべてのネイティブアメリカンが同じ名称を使っていたわけではなく、部族や地域によって異なる呼び名が存在していました。
また、ピンクムーンやストロベリームーンは月の色を表したものではなく、その季節を象徴する自然現象から付けられた名前です。
日本にも十五夜や十三夜、十六夜など美しい月の呼び名があります。
満月の名前とその由来を知ってから夜空を見上げると、いつもの月も少し違って見えるかもしれません。

